コミュニケーション心理学
【コミュニケーション心理学 交流分析にどっぷりハマったきっかけ】
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大企業の工場長が、下請けの事務員の退職のために
わざわざ挨拶に来てくれたわけ
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もう交流分析を教え始めて9年になるんだなぁ、と
先日の投稿で自分自身が感慨深くなってしまいました笑
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そしてふと、
交流分析を習い始めた時の事を思い出しました。
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習い始めた当時は交流分析って、
カウンセリングには使えると思ってたんですけど。
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ここまで実生活にも影響があると
思わなかったです。
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もうずいぶん昔のことになりますが、
私は小さな下請け会社で事務をしていました。
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事務員は私1人だったので、
その会社の規模は推し量ることができると思います。
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その会社ではある大企業の下請をしており、
定期的に商品の受注をしていました。
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私はと言えば、
その大企業からの電話をたまに受けるだけで
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割と平和に働いていました。
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ところが取引先の大企業の工場長が変わった日を境に
その状況が一変しました…。
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その工場長は、
すごく細かい人だったのです。。。。。
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PRRrrrrr…..
(電話が鳴っている。)
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電話に表示された番号を見ると、
あの大企業からの電話だった。
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少し前からこの電話番号を見るだけで
胃がきりきりと痛む。
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でも事務員は私1人しかいないし、
私が勤めている会社はその大企業のおかげで成り立ってるので、
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電話に出ない訳にはいかない。。
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ギューっとみぞおちの辺りが締め付けられるが、
仕方なく電話に出る。
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私「はい、○○社の岡田です。。」
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工場長「岡田さん、書類のここの書き方って合ってる?
ㅤㅤ営業さんの態度がちょっとなってない気がするんだけど。
ㅤㅤあと、ドライバーさんがサングラスかけて納品に来るし、
ㅤㅤ請求書はまだ?」
私(もうやめて…。)
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このように電話が掛かってくるたびに、
延々と叱られるんです。
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実は私は、この工場長さんからの電話が辛すぎて、、
勤め先には、辞めたいと3回も直訴してました。
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でも上司は「冗談でしょ?笑」と言って
取り合ってもくれません。
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閉塞的なこの状況に、
ほんとにまいってました。
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ただ一方で、
光明もありました。
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当時私は、
カウンセリングですごく生きやすくなった経験から、
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カウンセラーになってやる!
そして、今しんどい人をもっと生きやすくするんだ!
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と言う使命にも燃え、
交流分析を学んでいました。
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とは言え、
工場長からの電話が止むわけではありません。
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自分がカウンセリングを
受けたほうがいいんじゃないかな?
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というぐらい追い詰められていました
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ただその時、
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交流分析の項目の1つである
「人格適応論」を学びました。
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人格適応論とは、
人には6つの人格タイプの特徴があり
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自分や相手のタイプの特徴を理解する事で、
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人間関係をより良くするという考え方です。
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あの工場長は6つのタイプのうちの1つである
「信念さん」なのではないか?
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と思ったんですね。
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「信念さん」の特徴は「意見を言うこと」です。
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工場長が私に「あーだこうだ」言うのって、
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すべて工場長に起こりうる問題を
「未然に防ぐため」の意見なんじゃないか?
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と唐突に理解できたんです。
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つまり、お叱りではなく、
ただ意見を言ってただけなのかも、と。
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実は私も「信念さん」タイプだったので、
なんだか仲良くなりたい…!とも思ったんですね。
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だったら「工場長が心配に思うこと」、
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これを一緒に探して
工場長に安心してもらおう!
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と思ったんです。
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そこから私は、工場長と仲良くなるために、
仕事以外の話も実験的にやってみるようになりました。
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私「お休み楽しみですね〜!」
工場長「全然」
私「どうしてですか?」
工場長「観賞用水槽の管理のために、毎日会社にいかないといけない」
私「自動エサやり機ってありますよ〜!」
工場長「何それ!調べてみる!」
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(しばらくして)
工場長「さっそく、導入したよ!ありがとう岡田さん!」
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そこから私と工場長の関係が変わりました。
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工場長「納品ありがとう!請求書はいつ頃になりそうですか?」
私「もう準備できてます!(ニヤリ)」
工場長「おー!さすが岡田さん。」
私「いえいえ(ニヤリ)」
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気づけばいつしか私と工場長は同じ方向を向いていて、
嫌で仕方なかった工場長との話が、
すごく楽しくなってきたんです。
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さらに驚くことが2つありました。
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1つは、
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工場長「仕入れ先を(5社から)2社に絞ることにしたから。」
私「えっ」
工場長「これからもよろしくね。」
私「ええ〜っ!ありがとうございます!」
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そこからは1本、5分の電話で1千万の利益が上がるようになり、
上司は「神対応」と驚いていました。
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この頃、工場長からは「岡田さんの事は信頼している」と
頻繁に言って貰えるようになっていました。
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もう1つは、
私が交流分析士の資格を取り、
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多くのクライアントさんを
癒すことができるようになって、
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その会社を退職するときに、
工場長がわざわざ私を訪ねてきてくださったことです。
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これには私も驚きましたが、
社のみんなはもっと大慌てでした笑
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工場長とはそれまで
4-5年間のお付き合いでしたが、
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ずっと電話でのお付き合いでしたので、
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実際にお会いしてまでも、
「岡田さんが一番信頼できたんだよ。」と
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言って貰えてすごく嬉しかったです
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人格適応論って、
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講師の資格を取得するのに
3年間のトレーニングが必要なのですが、
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この時の経験が私にとって
あまりにも衝撃的だったので、
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絶対取る!って決めて勉強しました。
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やっぱり、タイプを知っているだけで、
すごく人間関係が楽になりますし、
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関係を築くのは10倍早くなります。
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交流分析や人格適応論ってカウンセリングに
使えるだけじゃなくって、
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実はラポール形成等にも、
すごく便利な学問だったりします
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久しぶりに思い出した事を書いたら
すごく長くなってしまいました笑
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最後まで読んで頂きありがとうございました
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